今回はSIベンダーでありコンサルティング会社でありシンクタンクでもある野村総合研究所(野村総研)の学歴重要度を見ていきます。
野村総研は野村証券系のシステム開発会社で、同時にコンサルティングやシンクタンク業務も行っています。業界最大手クラスの企業です。
今回はそんな野村総研(NRI)に採用されやすい大学について考察します。
会社の概要
まず野村総研(NRI)がどのような会社か簡単に見ていきます。
事業内容 | システム開発、コンサルティング、シンクタンク |
主な商品 |
産業・金融用システム開発・運用、リサーチ、コンサルティングなど |
売上 | 5,012億円 (経常利益:714億円) |
平均年収 | 1,221万円 (2018年度 総合職) |
特徴 | ・野村証券系のシステム会社 ・コンサル、シンクタンクも強い ・システム開発関連の売上が全体の9割を占める ・コンサルティング業務の売上は全体の8% ・主要顧客である野村HDとセブン&アイHDの売上が全体の2割を超える ・野村HDの子会社ではなく独立している ・3年後離職率4.1% |
日本最大手のシンクタンク
野村総研はITソリューションを源流とし日本最大手のシンクタンクであり、システム開発、リサーチ、コンサルティングを行う、総合的なトータルソリューション提供カンパニーです。
ITソリューション事業が売上高全体の9割を占め、メイン事業となっています。
- コンサルティングサービス:リサーチ、経営コンサル、システムコンサル
- 金融ITソリューション:システム開発およびソフト販売
- 産業ITソリューション:非金融向けのシステム開発およびソフト販売
- IT基盤サービス:IT基盤・ネットワーク構築、データ管理
もともとは野村證券系ということもあり、金融機関向けのITソリューションの開発・運用は得意としており、金融ITソリューションは売上高全体の5割を占めます。
営業利益率が14%と高く、売上高も堅調に推移しています。
大学群採用実績の比較
では野村総研の大まかな採用校の傾向を見ていきたいと思います。
『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、過去29カ年における野村総研への採用実績の”偏り”を分析します。
早慶や旧帝大などの高学歴大学が多い
大学群別に集計すると、早慶や旧帝大、難関国公立などの学力上位層からの採用が多くなっています。特に早慶は多いです。
一方、産近甲龍や日東駒専からの実績は壊滅的で、ほぼゼロに近い水準となっています。
関関同立、MARCHも産近甲龍などよりは多いですが、それでも2つ足しても早慶の半分にも及びません。
特に実績の多い大学ベスト10
次に具体的に採用人数の多い10大学を、ランキングで見ていきます。
(ただし大学によっては若干年数が異なる。)
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大、国際教養大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない。私立ではICUが入っていない。
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 慶應 | 724 |
2 | 早稲田 | 677 |
3 | 東大 | 438 |
4 | 東工大 | 305 |
5 | 東京理科大 | 244 |
6 | 京大 | 230 |
7 | 阪大 | 173 |
8 | 同志社大 | 162 |
9 | 立命館大 | 106 |
10 | 上智 | 100 |
早慶東大が多い
野村総研の採用実績ベスト3は慶應、早稲田、東大です。
また4位は東工大であり、関東の有力校が名を連ねます。
また、トップ10には京大と阪大といった旧帝大も含まれています。
意外(?)と関関同立もトップ10入りしているのと、理科大が5位なのはかなり健闘していますね。
MARCHも11位に明治大、13位に中央大など、比較的健闘しています。
一橋大がランクインしていないのは少し意外かもしれませんが、一応15位には居ます。
東北大、九大といった地方旧帝大も16位、17位に位置しています。
参考)週刊ダイヤモンド 2017年 9/16 号 [雑誌] (1982~2017 大学序列)
学歴重要度
学歴重要度:
私が判断した野村総研における就職での学歴重要度は、4.5です。
以下に理由を示します。
- 1位~3位の慶應・早稲田・東大の3校が圧倒的ボリューム
- それ以外でも東工大、京大、阪大などの上位大学も多い
- 産近甲龍や日東駒専の採用実績は壊滅的
- 理科大、関関同立からは一定の採用
- 総合的に見ると最上位大学からの採用が圧倒的に多い
これらの理由から、学歴重要度は4.5としました。
参考)週刊ダイヤモンド 2017年 9/16 号 [雑誌] (1982~2017 大学序列)
まとめ
この記事では日本最大手のシンクタンクである野村総研の学歴重要度を見ていきました。
その結果、やはり採用は高学歴大学に偏る傾向にあり、早慶東大(東工大)が全体の過半数を占めました。
その他、京大や阪大も多く、野村総研へは学力上位層でないとなかなか厳しいようです。
最低ラインは、理科大や同志社などの中~上位私大あたりと言え、日東駒専や産近甲龍クラスになると、ほぼ採用実績がないという厳しい状況でした。
日本最大手のシンクタンクだけあって、採用校も最高水準の大学が多いようです。