業界研究/企業分析

花王のすごいところ【企業/採用/就活/転職】

日用品業界研究開発費

花王はトイレタリー/日用品業界で国内トップを走る企業です。
ライオンやユニ・チャームなど、手ごわい競合がいるこの業界で毎年No.1を維持し続けています。
この花王という企業は、その他の色々な競合企業と比べて、一体何が違うのでしょうか?
何が花王をここまで凄い企業にしているのか。
とにかく花王は色々な点でずば抜けています。

研究開発費が半端ない

花王はとにかく研究にお金を掛けます。
どれぐらいお金をかけてるかというと、年間500億円ぐらい使っていて、売上からの比率(RD開発費/売上高)が3.7%にもなります。
ちなみに日用品メーカー国内2位のユニ・チャームは60億円の研究開発費(売上比率0.9%)のみであり、3位のライオンで100億円(売上比率2.5%)です。
とにかく賭けてるお金が全く違います。

採用者の学歴が凄い

2016年度の新卒採用者の学歴を見ると

理系:阪大13人、早大11人、東北大10人、東大8人、京大7人、東理大7人、北大6人、名大6人、東工大3人、徳島大1人、立命館大1人(大学院)

などなど旧帝大や早慶の学生が非常に多いのが分かります。
注意しなければいけないのは、高学歴だからと言って採用されるわけではなく、『高学歴 + α』の人物でなければ採用されない点です。
+αとは、大学の成績研究成果学会での賞コミュニケーション能力感じの良さ、などその人の個性に合わせた総合的な力のことを言います。
何か自分の武器を持っている学生である必要があります。

ちなみに過去29年で最も採用が多かった学校は

  • 私立では早稲田(215人)
  • 国立では京都大(162人)

のようです。(出典:週刊ダイヤモンド)

広告宣伝費/販売促進費

花王はとても技術力に優れた会社でありますが、一方で『広告』にも非常に投資しています。
この広告宣伝費(及び販売促進費)に対して、1800億円もの費用を投じています。
参考に、ライオンは1200億円、資生堂は980億円で、武田薬品でも1100億円です。
ちなみに日本で最もこの分野に費用を投じている会社はトヨタ自動車で、4500億円です。

『リンスのいらないメリット♪』とか『キュオーラ(^^♪』『アタック~!』など、CMで聞き覚えのある商品が多いですよね。
それだけ宣伝しているということなんですね。

歴史が長い

花王は創業が1887年と、化学業界の中でも最も古い部類になります。
今からおよそ130年前には既に花王があったということになります。
長瀬富郎という人物が花王を始めたのですが、1890年には『花王石鹸』という名の石鹸の販売を行っていました。

新規市場への進出力が凄い

ヘルシアという商品を知っているでしょうか。
トクホ(特定健康保険用食品)にも指定されている緑茶で脂肪を燃焼させる効果が謳い文句の商品ですが、これは花王が開発・販売を行っています。
凄いのは花王はそれまでトクホには進出していませんでした。それどころか食品業界すらほとんど初めてのことでした。すなわち後発だったのです。しかし、2003年にヘルシア緑茶を上市させて見事にヒット商品にしました。
それを可能にしたのが花王の技術力なわけですが、カテキンや脂肪燃焼効果のある(と謳っている)クロロゲン酸などの特許戦略も相当なものでした。
花王は日用品業界で築いてきた長い歴史と技術の蓄積及び経験があります。
それを異分野に応用することも可能なのです。

化粧品業界にも参入!

花王は2006年に化粧品業界でNo.2であった『カネボウ』の化粧品部門を買収しました。
それ以前に花王はソフィーナで化粧品に進出していましたが、カネボウを買収したことで、化粧品業界での地位も盤石にしました。
トクホと言い化粧品と言い、新規開拓力が凄いですね。

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