業界研究/企業分析

JXTGの平均年収1204万円でわかる石油会社の待遇の良さ

JXTGエネルギーは本当にいいですね。
総売上高国内8位の大企業であり、平均年収が1204万円もあります。
日本人の平均年収が約420万円で中央値が360万円なので、比較するとものすごい好待遇です。化学系の中でも相当上位(というかトップ?)に位置するのではないかと思います。
非常に羨ましいですし、『何でこんな高収入なんだ?』と思いますが、石油会社は総じて年収が高いという業界の特徴があります。
業界によってこれほど待遇が違っていいのか?とも少し思いますが、少し石油会社について考察したいと思います。

石油会社の平均年収ランキング

ざっと国内の有名石油会社の平均年収をランキングにしてみます。

順位 企業名 平均年収 主な事業
1 JXTGエネルギー 1204万円 石油精製
2 出光興産(出光昭和シェル) 970万円 石油精製
3 国際石油開発帝石 915万円 石油開発・採掘
4 コスモ石油 891万円 石油精製
5 石油資源開発 837万円 石油開発・採掘
6 東亜石油 763万円 石油精製
7 昭和電工 760万円 オレフィン
8 富士石油 742万円 石油精製

(注. 2019年発表データ)

石油精製に関していえば、何十年も同じような方法が踏襲されており、大きな技術革新は生まれていません。
また石化製品というのは、営業利益率が極めて低く構造的に薄利多売になりがちです。
にも関わらず、原油の精製事業がメインのJXTGや出光興産の人件費が、ここまで高いのは驚きです!

とりわけ、JXTGの1200万円越えは凄いと思います。(旧)東燃ゼネラルの社員も合併できて喜んでるのではないでしょうか(笑)
JXTGは新卒採用者も修士了で月給262,5300円と高水準です。

また個人的には、富士石油のような石油精製しか行っていない会社の年収が高めであることも地味に気になっています。

少し思うのですが、石油会社は”シナジー効果”を出すために企業合併を繰り返していますが、その前に人件費を削る必要があるのではないでしょうか!?!?

昭和電工は石油化学(オレフィン)事業と無機材料事業の2つが柱なので、純粋な石油会社とは言いにくいですが、、

海外出張や学会にも行ける

石油会社は海外とのやり取りが多いので、海外出張の機会が多いです。
また最先端の研究を行っているので、石油学会などでの発表の機会も多いです。

業界による待遇の差

石油業界は間違いなく待遇が良い部類の業界です。
もし仮にあなたが製紙会社と石油会社のどちらにも行ける能力があって、なおかつどちらの業界にも興味あるのでしたら、絶対に石油業界の会社に入った方がいいです。
(製紙業界だとNo.1の日本製紙でも平均年収800万円前後で、No.3(もしくは4)の大王製紙になると500万円台まで落ち込む。)

しかし業界によってなぜこうも待遇が違うのか?という問題は考えてしまいます。

でも石油会社って今後消えるのでは?

原油は限りある天然資源であるということと、環境問題省エネルギー対策などでガソリン需要が減少していることは、確かにエネルギー会社にとっては脅威です。
現にそれが原因で業界再編を余儀なくされています。

しかしJXTGや出光興産は、普通にポスト石油の新エネルギー開発も行っています。
例えば「水素」エネルギーの研究はその典型例です。かなり力をいれて研究を行っています。加えて、その他クリーンエネルギーの研究も行っています。
(水素製造・貯蔵・運搬、バイオエタノール、植物由来のガソリン etc・・)

なので突然ガソリン需要が急落したり、政府が再生エネルギー政策を猛烈に推進しだしたりしても、たぶん大丈夫です。少なくとも大手3社は生き残るでしょう。

しかし、富士石油などの精製装置しかもたない企業はたぶん無理です。国からの支援があっても潰れるでしょう。

待遇の良い石油会社に就職するには

JXTGもそうですが、基本的に石油会社は触媒研究が花形です。
原油のガソリンへの分解や、原油中の有害物(硫黄など)の除去など、様々なところで触媒が使われます。高効率な触媒研究は、今も行われていると思います。

また原油と言うのは非常に複雑な成分で、かつ産地によってもかなり変わり未だによく分かっていないことが実は多いので、機器分析などを含めて色々な分野の一流の頭脳は欲しいと思います。

加えて前述の通り、水素製造貯蔵などの研究は石油会社は世界最先端の研究を行っているので、例えば電気化学の研究者であったり、有機ハイドライド技術の研究者などは、当然ニーズがあると思います。

海外との関わりもあるので英語力は相対的に高いレベルが必要だと思います。
国際石油開発帝石などの原油採掘を行っている企業なら、海外出張ありまくりなので尚更です。(ただし化学系の純粋な研究者はあまり必要とされていない気はしますが)

JXTGなど特に待遇が良く、やりがいのある研究テーマも多いので、化学系出身者なら石油会社は視野に入れたいですね。

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