キリン、サントリーなど大手飲料メーカーを始め、就活生に大人気の企業が多い食品メーカー。
大学生の中にも食品関係の企業に就職を希望する方は大はず。
しかし、就職には学歴が比較的影響してしまうのも一定の事実。
食品メーカーの場合はどうでしょうか?過去の就職実績から分析します。
Contents
食品業界に学歴は(あまり)関係なし!
ではさっそく比較データを見ていきたいと思います。
およそ29カ年の就職実績(~2017年)
旧帝大
旧帝大が最も就職実績が良いという結果になっています。
これは、理解できると思います。
サントリーなどの大手食品メーカーは待遇も良く就活生に人気ですので、偏差値の高い大学の学生が就職しやすいのだろうということは容易に想像できます。
MARCH
しかし、続いて第二位ですが、少し驚くかもしれませんが『MARCH』がランクインしています。
これは私的にはかなり意外な結果です。
というのも、他の業界(『化学業界』『石油化学業界』『鉄鋼業界』『繊維業界』etc)は、大概の場合、旧帝大に続くのは早慶で、続いて難関国公立などが来る場合が多く、MARCHはそれらの大学群とはかなり離されているケースが多いからです。
また、関関同立の就職実績もかなり良いのがわかります。
難関国公立よりも実績で上回り、早慶ともほとんど同程度となっています。
日東駒専&産近甲龍
加えて、日東駒専や産近甲龍もかなり検討しています。
化学業界や石油化学業界などの就職実績では、正直言ってこれらの大学群は『ボロ負け』しています。
企業によっては29カ年での合格実績が『ゼロ』という大学もあったりします。
それを考えると、食品業界にはかなり就職実績を出していると言えると思います。
学生数補正結果
学生数が多い方が実績も良くなるのは間違いありません。
しかし、それは大学の就職力と捉えてよいのか、少し微妙な所では有ります。
なので、大学ごとの学生数で割った実績も考慮しました。
学部学生一人当たりの実績に直してみると、第一位は依然として旧帝大のままで、第二位はMARCHから早慶に変わりました。
なので、真の就職力という意味ではMARCHは早慶に劣るという結果になっています。
しかし、重要なのは旧帝大や難関国公立、早慶にかなり接近しているという点です。
もう少し頑張れば、届きそうな位置にはつけています。
また、日東駒専や産近甲龍も、そこまでボロ負けしているわけではありません。
他業界での(言い方悪いですが)ボロボロな実績と比較すると、かなり健闘しています。
学歴の影響が少ない理由
ではなぜ学歴があまり影響ないのでしょうか。
理由について分析します。
学歴が役に立たない仕事内容
食品業界は他の大手化学メーカーと違い、営業や企画・マーケティングなどの枠もかなりあります。
旧帝大などの学生は、特に営業職などを希望する人が少ないうえ、そういった職というのは頭の固い高学歴の学生よりも、学歴などなくても柔軟な発想を持った学生の方が良い場合も多々あります。
そのため、あまり大学間の差がでないという可能性があります。
また、研究職にしても素材などを一から研究することは稀で、どちらかというと『開発職』に近い仕事内容になることも多いです。
なので、そこまで厳密な知識が必要とはならず、やはり柔軟な思考や時流を捉える力の方が重要な場合があります。
一部食品業界に潜むブラック企業の影響
サントリーなどの大手飲料メーカーは待遇もよくホワイト企業として有名ですが、食品業界の中にはブラック企業も含まれる場合があります。
そういう事情もあるため、トップ層の学生が敬遠するということも、考えられます。
例外的に学歴が必要な食品メーカー
ただし、学歴が必要とされるメーカーもあります。
味の素・サントリー・アサヒビール・カゴメ・日清食品などは、比較的学歴が必要とされます。
まとめ
食品業界は他業界と違い、大手企業であってもそれほど学歴は影響しないと言える。
理由については、あまり学問的能力が必要とされない仕事内容や、一部存在する非優良企業の存在が、可能性として挙げられる。
ただし、メーカーによってはやはり学歴が重要となる場合もあり、注意が必要。
(サントリー・カゴメ・味の素など)