今回はハム・ソーセージ大手の『伊藤ハム』について、就職における『学歴の重要性』について考えていきます。
繰り返しになりますが、就活にあたって会社の採用校実績を知ることは重要です。
一流大学ばかり採用する会社、中堅大学からもある程度採用する会社など、間違いなく企業カラーが存在するためです。
まずは簡単に伊藤ハムの企業紹介をした後、採用大学等について考察していきたいと思います。
会社の概要
まず伊藤ハムの会社概要について簡単に見ていきます。
事業内容 | 食肉(ソーセージ、ハム)、食肉加工、調理品、チーズ |
主な商品 | アルトバイエルン、野菜をおいしく、kiri(チーズ) など |
売上 | 約8,318億円(ホールディングス) |
平均年収 | 約753万円(総合職) |
特徴 | ・ハム・ソーセージ業界2位(1位は日本ハム) ・丸大ハムよりも売上で3.5倍以上も上回る ・調理品やチーズも販売 ・3年後離職率はやや高め(2014→2017年のデータで12.5%) ・「伊藤園」とは全くの別会社で違う組織 |
伊藤ハムは「アルトバイエルン」で有名なハム・ソーセージの大手メーカーです。
コンビニやスーパーで売られているレンジでチンしたら出来上がる『調理品』や、kiriという名のチーズも販売しています。
伊藤園とは全くの別会社です。
伊藤園との違いとしては、まず伊藤園は本庄正則が1966年にフロンティア製茶(株)を設立したのが始まりで、本社を東京に置く会社です。
一方、伊藤ハムは本社が兵庫(西宮)にあり、1928年に伊藤傳三が個人商店を営んでいたのが起源です。なので時代も場所も経緯も異なります。
しかし、採用実績の傾向は似ている!
求める人材は、『”新たな成長の第一歩”を共に踏み出すことができる人』となっています。
大学群採用実績の比較
では伊藤ハムにおける、大学群別採用数を見ていきましょう。
ここでは『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、伊藤ハムへの過去29カ年における採用実績の”偏り”を見ていきます。
何度も言いましたが、伊藤園と採用実績の傾向が似ています。
すなわち、日東駒専などの中堅やや下からの採用が多く、逆に早慶や旧帝大といった上位校からの採用が少ない、という状況です。
伊藤ハムは売上高が1兆円にも迫ろうかという日本でも有数の大企業で、なおかつ待遇面も平均年収が753万円(総合職)とそれほど悪くはなさそうですが、採用実績に学歴はほとんど関係ないようです。
特に実績の多い大学ベスト10
では次に採用数の多い大学を、ランキングで見ていきます。
ただし大学によっては若干年数が異なる。
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 日本大 | 98 |
2 |
近畿大 | 84 |
3 | 関西大 | 70 |
4 | 名城大 | 68 |
5 |
明治 | 64 |
6 |
関西学院大 | 45 |
7 | 立命館大 | 39 |
8 | 福岡大 | 34 |
9 |
専修大 | 33 |
10 | 法政 | 32 |
中堅クラスの私大が極めて多い!!
ご覧の通り、上位10大学に旧帝大をふくむ国公立大や早慶が入っていません。
代わりに、日東駒専や関関同立などの下位~中堅私大がトップ10を独占しています。
その他、福岡大や名城大などの就活市場ではあまり実績のない地方の大学からも、多く採用しているがわかります。
これはまるっきり伊藤園と採用実績の傾向が同じです。
完全に別会社なはずですが、伊藤園と伊藤ハム、両会社とも採用においてあまり学歴を重視しないという共通の特徴がみられます。
学歴重要度
学歴重要度:(最も低い)
私が判断した伊藤ハムにおける就職での学歴重要度は、1.0です。
つまり、伊藤ハムは伊藤園と同様、入社における学歴重要度が『最も低い』企業にランクされます。
伊藤園の採用実績は、下位~中堅私立大学に大きく偏ります。
つまり旧帝大や早慶といった上位大学からの採用は少なく、逆に中堅もしくはそれ以下の私立大学群からの採用が極めて多くなっています。
つまり、伊藤ハムという売上高が1兆円にも届こうかという誰もが知る大企業でありながら、採用にはそれほど高学歴が要求されないということが言えます。
- トップ10に旧帝大・早慶・上位国公立が1大学も入っていない
- MARCH・関関同立・日東駒専・産近甲龍からの採用が極めて多い
- 地方私大からの採用もかなり多い
- 福岡大学や愛知学院大、関東学院大などの地方大からの採用も多い
まとめ
あまり高学歴が要求されない食品業界の傾向の通り、伊藤ハムも採用に関して殆ど学歴は関係しません。
逆に旧帝大や早慶からの採用は非常に少なくなっています。
日東駒専やMARCHなどの一般的な私立大学からの採用が最大のボリュームゾーンです。
地方私立大からの採用実績も多く、選考は完全に『人物重視』ということになります。
ただ、売上高に対して採用人数が少ない(2017年で41名)ので、その点だけは注意が必要です。
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