今回は飲料大手で中でも「お~いお茶」で有名な『伊藤園』について、就職における『学歴の重要性』について考えていきます。
繰り返しになりますが、就活にあたって会社の採用校実績を知ることは重要です。
一流大学ばかり採用する会社、中堅大学からもある程度採用する会社など、間違いなく企業カラーが存在するためです。
まずは簡単に伊藤園の企業紹介をした後、採用大学等について考察していきたいと思います。
会社の概要
まず伊藤園の会社概要について簡単に見ていきます。
事業内容 | 飲料(特にお茶)、栄養補助食品 |
主な商品 | お~いお茶、毎日一杯青汁、一日分の野菜、水素水H2 など |
売上 | 約4,950億円 |
平均年収 | 約568万円(総合職) |
特徴 | ・清涼飲料国内No.5 ・「お~いお茶」を筆頭に緑茶が主力 ・野菜ジュースなどの栄養補助食品も研究・開発 ・3年後離職率が極めて高い(2014→2017年のデータで22.3%) ・大企業にしては年収が低い ・「水素水」などの”怪しい”商品も販売している |
伊藤園は『お~いお茶』が有名です。
他には『一日分の野菜』という野菜ジュースがよくコンビニで見かけます。
コーヒーや青汁、リンゴ酢、フルーツジュースなど、緑茶や野菜ジュース以外も豊富。
『劇的微糖』という黄色と黒のパッケージの缶コーヒーを飲んだところ、途中で捨ててしまいました。
この缶コーヒーは一消費者として改善して欲しいと強く願います。
求める人材は、『経営理念「お客様第一主義」を理解し、実践できる人』となっています。
大学群採用実績の比較
では伊藤園における、大学群別採用数を見ていきましょう。
ここでは『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、伊藤園への過去29カ年における採用実績の”偏り”を見ていきます。
伊藤園の最大の特徴は、中堅私立大学群からの採用が極めて多いというところです。
ボリュームゾーンとしては日東駒専が最も大きく、次にMARCH、産近甲龍、関関同立が並び、早慶や旧帝大などの上位校に大差をつけて上回っています。
伊藤園は大手企業にしては平均年収が低く、また3年後離職率も多いなど、恐らく待遇面がそれほど良くないのだと思われます。
そのため、上位大学の学生に敬遠されている可能性が考えられます。
特に実績の多い大学ベスト10
では次に採用数の多い大学を、ランキングで見ていきます。
ただし大学によっては若干年数が異なる。
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 日本大 | 244 |
2 |
明治 | 101 |
3 | 法政 | 82 |
4 | 近畿大 | 78 |
5 |
駒澤大 | 74 |
5 |
神奈川大 | 74 |
7 | 東海大 | 71 |
7 | 東洋大 | 71 |
9 |
専修大 | 68 |
10 | 中央 | 63 |
下位~中堅私大が極めて多い!!
ご覧の通り、上位10大学に『早慶』や『旧帝大』、及び『難関国公立大』が1大学も入っていないという状況です!
トップ10には、MARCHや日東駒専の他、神奈川大学や東海大学などのそれほど大手企業に実績を残せていない大学が名を連ねます。
ちなみに、12位に福岡大学がランクインするなど、地方の大学からの採用も多いです。
学歴重要度
学歴重要度:(最も低い)
私が判断した伊藤園における就職での学歴重要度は、1.0です。
つまり、伊藤園は入社における学歴重要度が『最も低い』企業ということになります!
伊藤園の採用実績は、下位~中堅私立大学に大きく偏ります。
日東駒専や産近甲龍、さらにはその下位のランクとされる帝京大学や亜細亜大学、福岡大学、愛知学院大学などの、あまり就活市場で実績を残せていない大学からの採用が極めて多くなっています。
つまり、伊藤園という誰もが知る大企業でありながら、完全に『人物重視』の選考で採用が決定されるということを意味します。
- トップ10に旧帝大・早慶・上位国公立が1大学も入っていない
- 日東駒専が最も多いボリュームゾーン
- 産近甲龍及び偏差値的にそれ以下の大学からの多くの採用実績
- 福岡大学や愛知学院大、関東学院大などの地方大からの採用も多い
まとめ
サントリーなどの一部の企業を除き、一般的に食品業界はあまり学歴が重要視されないという風潮があります。
しかしその中でも、伊藤園(実は伊藤ハム(※)も)の学歴の必要とされなさは圧倒的です。
旧帝大や早慶からの採用実績は、トップ10にも入らず、ボリュームゾーンとして最も多いのは日東駒専です。
地方の大学からも採用が多く、神奈川大学がトップ10に入っています。
データを見ると、上位大学の学生から”敬遠”されているようにも見えますので、しっかり対策を行えば、出身大学に関わらず採用試験をパスすることが十分に可能です。
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参考) 週刊ダイヤモンド 2017年 9/16 号 [雑誌] (1982~2017 大学序列)