2019年も大企業でリストラのあらしが吹き荒れました。
ここ数年は三井化学、キリンなど過去最高益を更新する企業が続出し、なおかつ日経平均株価の株高で悪くなかったはずでしたが、黒字のうちに人員整理をしようという思惑は相当強いものがありました。
この記事では2019年に希望退職をつのった日本の大企業を紹介します。就職活動の際、参考にしてください。
2019年のリストラ一覧(希望退職募集)
以下の上場企業で希望退職者の募集が行われました。
企業名 | 年齢 | 人数 | 参考)平均年収 |
エーザイ | 45歳以上 | 100名 (→応募300名) |
1,039万円 |
LIXILグループ | 50歳以上 | 制限なし | – |
キリンHD | 45歳以上(管理職) | 制限なし | 969万円 |
ノーリツ | 45歳以上 | 600名 | 595万円(※1) |
味の素 | 50歳以上 | 100名 | 952万円 |
ファミリーマート | 40歳以上 | 800名 | 606万円 |
アルペン | 45歳以上 | 300名 (→応募355名) |
573万円 |
カシオ計算機 | 45歳以上(一般) 50歳以上(管理職) |
制限なし (→応募156名) |
831万円 |
協和発酵キリン | 45歳以上 | 制限なし (→応募296名) |
908万円 |
鳥居薬品 | 50歳以上(技術) など |
制限なし (→応募281名) |
734万円 |
コカ・コーラ ボトラーズジャパン |
45歳以上 | 700名 (→応募950名) |
– |
富士通 | 45歳以上 (間接・支援部門) |
制限なし (→応募2850名) |
797万円(※1) |
富士通フロンテック | 年齢不問 (国内社員) |
100名 (→応募159名) |
720万円 |
ジャパンディスプレイ | 40歳以上 | 1200名(国内) (→応募1266名) |
約700万円ぐらい |
日立金属 | 年齢不問 (グループ全体) |
制限なし | 774万円(※1) |
日本電波工業 | 45歳以上 (正社員) |
100名 | 698万円(※1) |
昭文社 | 45歳以上 | 80名 (→応募96名) |
約600万円 |
FDK | 45歳以上 | 250名 | – |
サンデンHD | 年齢不問(全社員) | 200名 (→応募215名) |
673万円 |
(※1)全従業員ベースの平均年収。
45歳以上がリストラ対象になっているケースが多く見受けられました。
若い時は薄給とまでは言いませんが、それなりの給料で働かされて、いざ高年収になるとリストラという、なかなかエゲツナイことを行った印象です。
このようなことが起こる背景ですが、日本企業は年功序列を維持するためだけに存在する『部下なし管理職』が多くいることが指摘されています。
各業界について
製薬メーカーは、今年はエーザイと鳥医薬品、協和発酵キリンがリストラ。
製薬メーカーは今年だけじゃなく恒常的にリストラが多いです。MRのみならず、例えば武田薬品が行ったようにR&Dも切られます。
電機メーカーは言うまでもなく、リストラが多い。
加えて、銀行も最近は人員整理を積極的に行っていて、MUFGや、三井住友、みずほ銀行など、数千人規模でリストラしました。
富士通はなぜいつもリストラする?
富士通ってなんでこんなにいつもリストラしてるのでしょうか?
さすがに多過ぎではないでしょうか?
人いなくならないんでしょうか?社内の雰囲気大丈夫なのでしょうか?
もしかして40、50代が本当に無能なのでしょうか?
2850人はかなり多く、直近では東芝とシャープのリストラ人数に次ぐ人数です。
富士通のみならず、電機メーカーはリストラが多い。
例えば最近では、東芝、シャープ、パイオニア、ソニー、富士通、NEC、ニコン、リコーなど、数千人規模でリストラ。
キリンのリストラは驚き
キリンは2018年度決算で過去最高益をたたき出したにも関わらず、リストラです。
さすがにやり過ぎでは?と思いますが、国内需要の縮小などよっぽど先行きに不安感があるのでしょうか。
まとめ
上場企業による人員整理はなかなか厳しいものがありました。
特に40、50代以上の所謂”高給取り”が明らかにリストラの対象となっており、今後の日本人の働き方に影響を及ぼしかねないレベルでした。
大企業とは言え、例えば電機メーカーは中韓やアメリカなど世界との競争に敗れ続けており、人員整理をするしか手が無くなっています。
もはや、日本が世界で戦えている数少ない分野である化学・素材メーカーだけが、唯一サラリーマンに残されたフロンティアなのだろうか・・?
就活生は電気・製薬その他、内需型の企業には気を付けましょう。