今回は運輸業界から、旅客鉄道で国内トップ3の一角を誇る西日本旅客鉄道(JR西日本)の学歴重要度を見ていきます。
JR西日本は、西日本における鉄道・新幹線事業を展開する社会インフラ企業です。
今回はそんなJR西日本に採用されやすい大学について考察します。
会社の概要
まずJR西日本がどのような会社か簡単に見ていきます。
事業内容 | 旅客、流通、不動産、ホテルなど |
主な商品 |
在来線、新幹線(北陸、山陽)、駅ナカの物販施設、ホテルなど |
売上 | 1兆5,082億円 (経常利益:1,485億円) |
平均年収 | 670万円 (2018年度) |
特徴 | ・旅客業をメインとする社会的インフラ企業 ・鉄道事業と非鉄道事業を展開 ・在来線と新幹線の鉄道事業がメイン(売上の6割程度) ・グループ会社が流通、不動産、ホテル、商業施設など多様な事業を展開 ・総合職110名採用 ・3年後離職率7.5% |
西日本を代表するインフラ企業
西日本旅客鉄道すなわちJR西は、誰もが知っている通り、在来線と新幹線をメイン事業とする鉄道会社です。
同業他社としては、東海道旅客鉄道(JR東海)、東日本旅客鉄道(JR東日本)がよく比較されます。
事業内容としては、2018年度実績では売上の62.4%が鉄道事業であり、主力事業です。
一方で、流通や不動産、ホテルなど、鉄道事業以外にも多様な事業を展開しているのが特徴です。
ちなみに流通業とは、駅ナカにあるキヨスク等の物販店の運営のことです。
他にも、建設業や電気工事業、バス(JRバス)などをグループ企業が手掛けています。
大学群採用実績の比較
ではJR西日本の大まかな採用校の傾向を見ていきたいと思います。
『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、過去29カ年におけるJR西への採用実績の”偏り”を分析します。
旧帝大と関西圏の私大が多い
JR西の大学採用傾向を見ると、旧帝大からの採用がかなり多いことが分かります。
同時に、関関同立や産近甲龍といった関西圏の私大が多いことがわかります。
地域性がでています。
早慶他、MARCH、日東駒専からの採用もなくはないですが、関西圏の大学と比較すると非常に少ないです。
特に実績の多い大学ベスト10
次に具体的に採用人数の多い10大学を、ランキングで見ていきます。
(ただし大学によっては若干年数が異なる。)
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大、国際教養大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない。私立ではICUが入っていない。
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 京大 | 417 |
2 | 阪大 | 325 |
3 | 近畿大 | 323 |
4 | 立命館大 | 315 |
5 | 神戸大 | 247 |
6 | 同志社大 | 229 |
7 | 東大 | 221 |
8 |
関西大 | 188 |
9 | 早稲田 | 175 |
10 | 龍谷大 | 162 |
やはり関西圏の大学からの採用が多いです。
関西のトップ校である京大、阪大が1位2位、その他神戸大や関関同立、産近甲龍などがトップ10にランクインしています。
関東圏からは東大と早稲田のみランクインしています。
特筆すべきは慶應がトップ10から外れていること(13位)、および金沢工業大学が11位に君臨していることですね。
大企業の採用数で、慶應がトップ10から外れることは中々珍しいです。
参考)週刊ダイヤモンド 2017年 9/16 号 [雑誌] (1982~2017 大学序列)
学歴重要度
学歴重要度:
私が判断したJR西日本における就職での学歴重要度は、3.0です。
以下に理由を示します。
- 京大・阪大・神戸大という関西圏のトップ校からの採用多数
- 関東圏からも東大および早稲田という上位大学から多数の採用
- しかし関関同立や産近甲龍など、中堅クラスからの採用も多い
これらの理由から、学歴重要度は3.0としました。
参考)週刊ダイヤモンド 2017年 9/16 号 [雑誌] (1982~2017 大学序列)
まとめ
今回は日本を代表するインフラ企業である、西日本旅客鉄道(JR西日本)の採用傾向について見ていきました。
その結果、JR西日本は関西圏の大学からの採用が非常に多いことがわかりました。
特に京大と阪大という地域のトップ校からの採用が多い他、関関同立や産近甲龍の採用もかなり多いです。
反面、関東圏からの採用は東大や慶應という一部の大学を除くと、非常に少なくなっています。
そのため、JR西への就職は関西圏の大学が有利のように見えます。
(単純に応募する学生が関西圏出身である場合が多いのもあるでしょうが。)
北陸新幹線が通る関係からか、金沢工業大学からの採用も多く、やはりインフラ企業である以上、地域性は考慮しているように思います。