総合商社

【天然ガス】ロシア-ウクライナ紛争で下落する三菱商事は買い

ロシアとウクライナでの戦争勃発を受け、総合商社株が下落しています。
ここでは特に三菱商事について、その下落は妥当なのか検討しています。

三菱商事の天然ガス事業におけるロシア比率より検討

背景

EUなどのロシアへの経済制裁で、”SWIFT“の排除などが検討されています。
三菱商事などの総合商社はロシア事業をもっているため、それらの悪影響を懸念して株価は値下がりしています。

一方、地政学的リスクに伴い原油価格は大きく上昇しており、WTI原油の価格は一時100ドルを超えたりもしていました。

三菱商事のサハリンにおける天然ガス事業などは影響を受ける可能性がありますが、果たしてこれは株価に影響するほどでしょうか。

三菱商事の天然ガス事業は世界に分散

下のデータを見てもらうと一目瞭然ですが、三菱商事はロシアのサハリンでの天然ガス事業の他に、中東北米東南アジアオセアニアなど世界各国で事業を行っています。

天然ガス事業

三菱商事_天然ガス事業(引用 三菱商事2021年度第3四半期 決算説明資料)

ロシアでの天然ガス事業は、サハリンだけです。
また、石炭などの主力の資源事業において、ロシアでの事業は行われていません。
(銅は南米、石炭はオーストラリア。)

サハリンの事業割合は十分小さい

また、そのロシアのサハリンでの液化天然ガス(LNG)生産能力ですが、年間96万㌧しかなく、これは全体の7.9%にしかなりません。
また、現在進行中のカナダ、インドネシアでの新規LNGプロジェクトが計画通りに進めば、2020年代中頃には6.6%までサハリン割合は低下します。

各プロジェクトのLNG生産能力
天然ガス生産量_2021年度3Q

これが大きいか小さいかは意見が分かれるところかもしれませんが、少なくとも原油価格やその他資源価格がこれだけ上昇している昨今においては、サハリンにおける事業への影響を完全に相殺、もしくはそれを上回る影響を受けることは間違いないと思われます。

結論

ロシアへの経済制裁による影響を懸念し、総合商社株は下落しています。
しかし少なくとも三菱商事に限って言えば、原油価格の高騰で十分おつりがくるレベルと考えます。

実際、INPEXや住友金属鉱山が資源価格の上昇を受け大きく値上がりしています。

もちろんロシアでの事業は資源だけではないですが、その影響は資源価格の上昇を考えると十分小さいものことが想定されることから、総合商社は”売られすぎ”ではないかと思います。

補足

過去にロシアでの天然ガス事業を断っていた

三菱商事は2019年に、ロシアのガス会社であるノバテクと三井物産などが手掛けていた北極圏におけるLNG事業「アークティック2」を、地政学的リスクなどの理由から参画を断念していました。

三菱商事、ロシアLNG参画断念

今回、ロシアが経済制裁に直面している現状をみると、いかにかつての三菱商事の意思決定の凄かったかがわかります。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。