インターネットの普及に伴い『紙』の消費量が減っているのはご存知の通りだと思います。
そこで気になるのは製紙産業の業績です。
国内を代表する製紙メーカーである王子製紙や日本製紙、レンゴーなど、この紙需要激減という逆風の中、経営は健全なのでしょうか?
意外と大丈夫な理由
実は、意外かもしれませんが、製紙業界はそれほど大きなダメージを受けていないんですね。
なんと売上が増加している企業が多いです。
その理由を説明します。
①段ボール需要の拡大
インターネットの発達により紙需要が年々減っているのは統計的な事実なのですが、そのインターネットのおかげで『ネット販売』が活性化しています。
その結果どうなったかというと、商品を入れる『段ボール』需要が大きく増加しました!
それでどうなったかというと、段ボール大手の『王子製紙』や『レンゴー』は売上が右肩上がりに伸びていました。
インターネットにより破壊された市場がインターネットにより恩恵を受けるという何とも複雑な話になっていますね。
各社ともにこの傾向はまだ続くと見ています。
ただ懸念は中国の段ボール生産量の増大です。中国メーカーとの価格競争がネックです。
②海外売上UP
実はもう一つ重要な要素が『海外での売上増大』という傾向です。
王子製紙は新興国を中心にM&Aによる拡大戦略を行っていることで有名ですが、実に営業利益の7割を海外子会社がたたき出しています。
今後、新興国の紙・段ボール需要はますます増加するものとみられており、王子製紙はさらなる増収・増益が期待されています。
製紙業界全体の収益
2018年度の製紙業界全体を総合してみても、営業利益は前年度と比較し33.2%の増収が見込まれています。
つまり直観的な予想に反して、製紙業界は成長していることがわかります。
(ソース:会社四季報別冊「会社四季報プロ500」 2019年 新春号 [雑誌])
では製紙産業は安泰なのか?
なるほど、段ボール需要の増大と海外売上比率の増加で、潤っている企業もあることがわかりました。
では、国内の製紙業界は安心と思っていいのでしょうか?
油断は禁物
やはり油断できるほど状況は甘くはありません。
懸念要素は以下の3つです。
- ペーパーレス化の更なる加速
- 価格競争の激化
- 次世代開発の失敗
段ボールで成長しているとは言え、ペーパーレス化の波は大きな逆風であることは間違いありません。
また、『紙』という素材はその性質上、研究開発による差別化が難しいです。
そのため価格競争に陥り、海外メーカーに負けるなどの懸念があります。
今後、製紙産業がさらに発展していけるかどうかは、『セルロースナノファイバー(CNF)』やのような次世代型素材の開発を成功できるかにかかっていると言えるでしょう。
製紙産業と言えば『バイオマス発電』の開発も国の省エネルギー政策のもと重要です。
まとめ
- 製紙産業は予想に反して意外に成長しています。
- この要因は段ボール需要と海外売上の増加が主です。
- 中国の動向にビジネスは左右されます。
- セルロースナノファイバーなどの次世代素材で成功できるかが成長の鍵。
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