大手総合商社五社である、伊藤忠商事、三井物産、三菱商事、丸紅、住友商事の5社の本体における社員数を比較したいと思います。連結ではなく、単体の従業員数になります。
五大商社の正社員数の比較
総合商社5社の社員数を比較したグラフがこちらになります。
(※)子会社等を含まない単体の数字。
三菱用事がもっとも社員数が多いです。
次に多いのが三井物産で、その次が住友商事です。
伊藤忠が最も少ない社員数です。
しかし、各社ともにそれほど大きな違いはありません。
わかること
グラフの通り、各社社員数にそれほど大きな違いはありません。
しかし、それとは反対に企業が稼ぐ利益に関しては、伊藤忠の4,014億円をトップに、最下位の住商が-1,530億円と、振れ幅が非常に大きいです。
各社それほど従業員数に差はないとはいえ、伊藤忠商事は一番人が少ないです。
つまり伊藤忠は最も少数先鋭であると言えます。
このことからわかるのは、伊藤忠商事は五大商社の中では圧倒的に効率よくお金を稼いでいて、企業として文句のつけようがなくダントツに優良企業だということです。
その証拠に投資家からの評価指標であるPBRを見ると、伊藤忠商事だけ1.44倍と割安の基準とされる1倍を超えていて、投資家からも評価されていることがわかります。
ちなみに、五大商社のPBRを比較すると、
伊藤忠商事(1.44) > 丸紅(1.07) > 三井物産(0.95) > 三菱商事(0.81) > 住友商事(0.75)
となっており、最も評価されていないのは住商です。
また近年は、各社ともに新卒の採用者数を減らしている一方で、中途採用者の数は増やしています。
雇用の流動性は日本の課題でもあるので、この流れは続いていくでしょう。
- 総合商社の従業員数は三菱商事が最も多いが、各社5千人前後でそんなに差はない。
- にも関わらず、純利益は伊藤忠が圧倒的に多く稼いでいて、商社の中で最も企業価値が高い。
- 今後も新卒採用者数は減っていく一方、中途採用者数は増加し、全体としては現状維持か微減すると予想。