今回は製薬業界における最大手企業である『武田薬品工業』について、就職における『学歴の重要性』について考えていきます。
就活にあたって会社の採用校実績を知ることは重要です。
一流大学ばかり採用する会社、中堅大学からもある程度採用する会社など、企業毎の特色が存在するためです。
まずは簡単に企業紹介をした後、採用大学について考察していきたいと思います。
会社の概要
まず武田薬品工業の会社概要について簡単に見ていきます★
事業内容 | 医療用医薬品, 一般用医薬品, ジェネリック医薬品 |
主な商品 | アジルサルタン:高血圧症 ボルテゾミブ:多発性骨髄腫 フェブキソスタット:高尿酸血症 ボルチオキセチン:うつ病 |
売上 | 1兆7,705億円 |
平均年収 | 約1,015万円 (全従業員ベース) |
特徴 | ・医薬品業界国内No.1 ・がん、消化器、中枢神経が重点領域 ・『アリナミン』や『ベンザブロック』などは関連会社が販売 ・19年に欧州の製薬大手シャイアーを7兆円で買収 ・海外ではトップ10圏外 ・よく海外企業を買収している(08年, 11年, 19年など) ・オーナー企業 |
武田薬品工業は医療用医薬品で、国内首位です。
がん領域などに重点を置いています。
『アリナミン』や『ベンザ』などの一般用医薬品部門は、分社化した武田コンシューマーヘルスケアが販売することになり、タケダ本体からは切り離されました。
国内No.1企業でありながら、積極的な海外企業の買収にも打って出ておりグローバル市場へ挑戦しています。
2019年度のアイルランドの大手製薬メーカー『シャイアー』の買収では、7兆円もの額の投資(M&A)を行いました。
求める人材は、
『行動力・積極性に富み、向上心を持ち自己開発できる人』となっています。
大学群採用実績の比較
では武田薬品工業における、大学群別採用数を見ていきましょう。
ここでは『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、過去29カ年における採用実績の”偏り”を見ていきます。
武田薬品の採用は、旧帝大からの採用が多くなっていますが、日東駒専や産近甲龍からも少なくなく、他の製薬メーカーと同様に、バランス型の採用となっています。
特に、大阪に本社を置くためか、関関同立からの採用が旧帝大に次いで多くなっている所が特徴的です。
特に実績の多い大学ベスト10
では次に採用数の多い大学を、ランキングで見ていきます。
ただし大学によっては若干年数が異なる。
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 京大 | 244 |
2 |
早稲田 | 196 |
3 | 東大 | 164 |
4 | 阪大 | 163 |
5 |
同志社大 | 161 |
6 |
慶應 | 145 |
7 | 関西学院大 | 112 |
8 | 東京理科大 | 111 |
9 |
神戸大 | 95 |
10 |
福岡大 | 83 |
京大が多い
武田薬品は、京大、阪大といった関西の難関大からの採用が多く、同志社や関西学院などからも多数採用されています。本社が大阪にあるのも影響が大きいと思われます。
東大からも多く採用されており、高学歴で頭脳明晰な最優秀層のニーズがあると言えます。
その一方で、福岡大(10位)や近畿大(11位)といったレベルの私大からも採用されており、他の製薬メーカー同様に高学歴以外の学生も十分に可能性があります。
(ただし、研究職希望の場合、東大や京大に準ずるレベル大学の院卒でないと厳しい。)
学歴重要度
学歴重要度:(かなり高い)
私が判断した武田薬品工業における就職での学歴重要度は、4.0です。
入社における学歴重要度は『結構高い』にランクされます。
MR職に限定すると、あまり学歴は重要視されないですが、研究職などの採用には京大を筆頭にした旧帝大などの高学歴院卒でないと厳しいと読めるためです。
研究職に絞らないのであれば、福岡大学などの地方私大からの採用も多くなっています。
- 旧帝大からの採用が多い
- とりわけ京大や東大及び阪大の採用が多い
- 中堅私大からの採用も多くバランス型
- 福岡大などの地方私大からの採用も多い
まとめ
武田薬品は旧帝大からの採用が多く、その中でも上位校である東大・京大・阪大からの採用が圧倒的です。(特に京大)
一方、日東駒専や産近甲龍などの中堅程度の私大からも十分採用されており、MR職などでは学歴を問わない採用が実施されています。
研究職は旧帝大院卒が圧倒的に多いと思われますが、詳細はOB訪問で聞いてみることをオススメします。
早慶出身者の配属先なども気になるところです。