今回は一般用医薬品業界における最大手企業である『大正製薬』について、就職における『学歴の重要性』について考えていきます。
就活にあたって会社の採用校実績を知ることは重要です。
一流大学ばかり採用する会社、中堅大学からもある程度採用する会社など、企業毎の特色が存在するためです。
まずは簡単に企業紹介をした後、採用大学について考察していきたいと思います。
会社の概要
まず大正製薬の会社概要について簡単に見ていきます。
事業内容 | 一般用医薬品, 医療用医薬品, 栄養ドリンクなど |
主な商品 | パブロン:風邪薬 リアップ:育毛剤 リポビタンD:栄養ドリンク ルセフィ:糖尿病治療薬 ロコア:経皮吸収型鎮痛消炎剤 エディロール:骨粗しょう症治療剤, など |
売上 | 2,800億円 |
平均年収 | 約843万円 |
特徴 | ・OTC医薬品(一般用医薬品)国内No.1 ・『パブロン』『リポビタンD』などは有名 ・医療用医薬品の開発も行っている ・17年度の内定者で営業職は14名、研究職16名、開発職4名など ・3年後離職率は4.4%(2017年データ) ・東南アジアでのOTC医薬品販売へ本格参入(2009年以降) ・セルフメディテーション事業(OTC医薬品など)の売上げが50%以上 |
大正製薬はOTC医薬品(一般用医薬品)で、国内首位です。
風邪薬のパブロンや育毛剤のリアップ、栄養ドリンクのリポビタンDは有名で良く知られています。
一方で、医療用医薬品も手掛ける製薬企業でもあります。
2019年度の有価証券報告書のデータによると、
- セルフメディテーション事業の売上が1,801億円(内、海外売上は309億円)
- 医薬品事業の売上が814億円
となっています。
求める人材は、
『常に「何故か?」と追究し、自ら考え、行動できる人物』となっています。
大学群採用実績の比較
では大正製薬における、大学群別採用数を見ていきましょう。
ここでは『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、過去29カ年における採用実績の”偏り”を見ていきます。

大正製薬の採用は、旧帝大からの採用が多くなっていますが、全体的に見てかなりバランスの取れた採用となっています。
国公立、早慶、日東駒専・・・など各大学から多くの学生を採用しています。
MRなどの営業職はそれほど多くは採用していないので、中堅私大からも研究職や開発職に行く人が多いと予想されます。
特に実績の多い大学ベスト10
では次に採用数の多い大学を、ランキングで見ていきます。
ただし大学によっては若干年数が異なる。
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 東京理科大 | 141 |
2 |
日本大 | 118 |
3 | 早稲田 | 84 |
4 | 明治 | 81 |
5 |
慶應 | 78 |
6 |
法政 | 62 |
7 | 阪大 | 53 |
8 | 東北大 | 51 |
9 |
九大 | 48 |
10 |
福岡大 | 47 |
中堅私大からの採用が極めて多い
第一三共などと同じく、大正製薬もトップが理科大です。
日本大や福岡大などもランクインするなど、中堅私大がかなり多く入っています。
逆に東大と京大がトップ10から外れるなど、超高学歴大学からの採用は少ないようです。
学歴重要度
学歴重要度:(少し低い)
私が判断した大正製薬における就職での学歴重要度は、2.5です。
入社における学歴重要度は『少し低い』にランクされます。
大正製薬は大手製薬メーカーであることを考えると、驚くべきほど学歴の重要性や低いです。
確かに採用は旧帝大出身者が多いですが、採用トップは理科大であり、東大・京大はトップ10を外れています。
また福岡大学などの地方私大からの採用も多くなっています。
- 旧帝大からの採用が多い
- しかし東大や京大からの採用はそれほど多くない
- 採用トップは理科大
- 日東駒専や産近甲龍からの採用が多い
- 福岡大などの地方私大からの採用も多い
まとめ
大正製薬は旧帝大からの採用が多いですが、東大などの最難関校からの採用は少な目です。
一方、理科大や日東駒専、産近甲龍などの中堅私大から相当数の採用があり、全体的に見るとかなりバランスの取れた採用です。大手医薬品メーカーにしては、学歴重要度は低めです。
大正製薬は純粋な製薬メーカーではなく営業要員が少ないことを考えると、中堅私大からも研究職や開発職などに採用されていると考えられます。