今回は非鉄金属業界の大手である三菱マテリアルの『学歴の重要性』を見ていきたいと思います。
三菱マテリアルは金や銅といった貴金属の精錬や加工を中心に、多方面の開発を行っている総合企業です。
この記事では三菱マテリアルの企業概要と、就職データから見えてくる採用の傾向について分析したいと思います。
会社の概要
まず三菱マテリアルがどのような会社か簡単に見ていきます。
事業内容 | 金属精錬、金属加工、セメント、電子材料、環境、リサイクルなど |
主な商品 | 金、銅、アルミ、超硬加工金属、シリコン製品、機能性セメントなど |
売上 | 約1兆5,995億円 (営業利益:728億円) |
平均年収 | 715万円(全従業員ベース) |
特徴 | ・金地金など、貴金属の製造・販売を行う大手企業 ・銅事業が三菱マテリアルの根幹 ・銀、白金、鉛、パラジウム、アルミなど、金・銅以外にも注力 ・セメント、環境エネルギー、シリコン、電子デバイスなど多角経営 ・大正6年に設立されたが有名(現在も稼働) ・チリなどの海外鉱山への投資が金属事業の生命線 ・金属相場、為替、政治など、国際情勢に大きく経営が左右される |
三菱マテリアルと言えば、投資家の間で”逃避資産”と呼ばれる金地金(ゴールド)の製造・販売で有名です。(参考→三菱マテリアルの金投資)
当然、それだけではなく自動車やエレクトロニクスなどの材料として使用される金属の加工事業や、アルミ、セメント、金属リサイクルなど多様な事業を行っています。
三菱ケミカルが求める人材は、『ユニークな発想、創造性と実行力のある人、異文化にも対応できる心身ともにタフな人』だそうです。
そのため海外とのやり取りは非常に重要で、グローバルな人材が求められていますね。
金属加工技術を活かした、自動車や電子材料への販売が高収益を生み出しています。
大学群採用実績の比較
では三菱マテリアルの大まかな採用校の傾向を見ていきたいと思います。
『旧帝大』『早慶』『関関同立』などの括りで、過去29カ年における三菱マテリアルの採用実績の”偏り”を分析します。
三菱マテリアルの採用傾向を見ると、『旧帝大』『早慶』『難関国公立』といった学力上位層からの採用が多く、とりわけ早慶の割合が大きいことに気付かされます。
一方、MARCHや関関同立以下の層からの採用は、厳しくなっていることが見て取れます。
学生数を考慮すると、早慶や旧帝大の採用割合がいかに高いかがわかります。
これだけ見ると、最低でもMARCH or 関関同立と感じますが、後述のように大学によってはそれ以下のクラスからも採用されています。
特に実績の多い大学ベスト10
次に具体的に採用人数の多い10大学を、ランキングで見ていきます。
(ただし大学によっては若干年数が異なる。)
また、千葉大、横浜市立大学、大阪市立大、大阪府立大など一部の都市圏国公立と地方国公立は集計に入っていない
順位 | 大学名 | 採用実績(過去29カ年) |
1 | 早稲田 | 208 |
2 | 慶應 | 99 |
3 | 東京理科大 | 83 |
4 | 東工大 | 76 |
5 | 東北大 | 71 |
6 | 日本大 | 62 |
7 | 九大 | 61 |
8 | 成蹊大 | 60 |
9 | 東大 | 57 |
10 | 京大 | 52 |
やはり早慶がダントツで多く、その他には東工大や東北大、東大、京大などの国公立トップ大学がランクインします。
また理科大からの採用も極めて多くなっています。
目を引くのが、『日本大』『成蹊大』からの採用実績の多さです。
日本大は学生数が多い(約10万人)ので、わからなくもないですが、成蹊大からの採用がここまで多いのは不思議です。
大学と企業の間で、OB・OGなどのつながりがあるのかもしれません。
学歴重要度
学歴重要度:(結構高い)
私が判断した三菱マテリアルにおける就職での学歴重要度は、4.0です。
早慶&旧帝大+東工大がかなりのボリュームゾーンを占める他、日東駒専や産近甲龍クラスの大学からの採用が厳しい点が理由として挙げられます。
4.5ではないのは、東大・京大がトップ10の下位にランクしている点、および理科大もさることながら日本大や成蹊大の採用も多いことから、4.0となりました。
- 早慶・旧帝大・難関国公立の採用割合が多い
- 東大・京大はトップ10の下位
- 理科大などの上位中堅からの採用も多い
- 日本大と成蹊大といった中堅クラスの層からも多く採用
まとめ
三菱マテリアルは、一般的な大手化学系メーカーと似たような採用傾向を示します。
つまり旧帝大、早慶、東工大などの学力上位層からの採用が多いことと、理科大からの採用が多い点です。
加えて、日東駒専や産近甲龍クラスからの採用は、学生数を考慮すると異常に少ないようなところも傾向として一致しています。
三菱マテリアルの特徴としては、高学歴層の中でもとりわけ早慶からの採用が多いことが挙げられます。
企業研究を十分に行い、対策を講じましょう。