業界研究/企業分析

【業界研究】再生エネルギーの種類と関連企業

太陽光発電

エネルギーの枯渇問題や地球温暖化問題など、世界レベルでエネルギー関連の問題は山積みです。
その解決に大きく貢献する可能性を秘めた存在が、「再生エネルギー」です。
日本政府も再生エネルギーの活用に積極的で、燃料電池車の購入に補助金を出すなどしています。
この記事では「脱炭素」「低環境負荷」をキーワードに、再生エネルギーと日本企業の関わりを見ていきます。

燃料電池

まず重要なのが燃料電池です。
燃料電池は排出物が水だけなので、理想的には究極にクリーンなエネルギー製造方法です。
燃料電池には大きく分けて「自動車用」と「家庭用」の2つの活用方法があります。

自動車用燃料電池


燃料電池と言えば「自動車」を思い出す人がどちらかというと多いと思います。
燃料電池車はFCV(Fuel Cell Vehcle)と呼ばれますが、一旦フルに水素を補充すると700km近い距離を補給なしで走行することが出来ます。
「電気自動車(EV)か燃料電池車(FCV)か?」という議論はよくなされます。

この分野ではトヨタ自動車が圧倒的に有名です。
トヨタ自動車は「MIRAI」という燃料電池自動車を開発しています。
燃料電池車は懐疑的な意見も少なくありませんが、トヨタ自動車は結構「本気」で開発しているようです。

関連企業

  • トヨタ自動車
  • Honda
  • ENEOS
  • 出光興産
  • コスモ石油
  • 昭和シェル石油

日産自動車はFCV開発から一時撤退するようです。

ENEOSや出光興産などの石油化学メーカーは、「水素ステーション」の開発に主に関連があります。

家庭用燃料電池

エネファーム(Panasonic)]
家庭用の自家発電装置であるエネファームが有名です。
エネファームも「水素と酸素から水を作る」ことにより発電します。
1次エネルギーを23%削減、CO2を38%削減できる()と言われています。
1次エネルギーとは石油や石炭などのエネルギー原料のことです。
(※ 出典:一般社団法人 燃料電池普及促進協会 )

関連企業

  • ENEOS
  • パナソニック
  • 大阪ガス
  • 京セラ
  • 東京ガス
  • アイシン精機

問題点

水素の供給が問題です。
確かに水素は地球上に潤沢に存在するため量としては全く問題ないのですが、水素を取り出すこと自体にエネルギーが必要です。
現在は、製油所や製鉄所からでた水素を利用しているため、完全にクリーンと言えるかは微妙な所です。
触媒などを活用した水素取り出しに関して日夜研究されていますが、まだ発展途上と言えます。

バイオマス発電

バイオマス発電とはbioという名が示す通り生物が関係する発電方法です。
バイオマス発電には

  1. 木材などの廃材を燃やして発電する方法(直接燃焼方式)
  2. 畜産動物の糞尿などを微生物により分解させることにより発生するメタンガスを使用して発電する方法(熱分解ガス化方式)
  3. 木材などのバイオマスから軽油などの石油製品を取り出す方法

などがあります。
バイオマス発電が環境に良いとされる理由は「カーボンニュートラル」であるからに他なりません。
政府もバイマス発電の活用を推進しており、平成21年には「バイオマス活用推進基本法」が制定されました。

メリット

廃材や廃油、畜産動物の糞尿などの本来捨てられてしまうものを、活用できます。
また、日本の場合、林業が時代とともに廃れてきており国産材が余っている状況なので、それらの有効活用が可能です。

デメリット

発電コストが高いと言われています。

関連企業

  • ENEOS
  • 出光興産
  • コスモ石油
  • 日本製紙
  • 大王製紙
  • 王子製紙
  • 太陽セメント
  • イーレックス
  • エフオン
ENEOSや出光などの石油化学メーカーもバイオマス発電の研究開発に取り組んでいます。
製紙産業も木材を利用するだけあって、バイオマスには積極的です。

地熱発電

火山地熱
地下に存在する高温の水蒸気を利用して、タービンを回す発電方法です。
日本には火山がたくさん存在するため、地熱発電に適した立地であると言われています。
二酸化炭素排出量もゼロであり、非常にクリーンな再生エネルギーと言えます。
ただし、建設が難しかったり、火山活動による災害被害を受けやすいなどのデメリットもあるので、それほど普及が進んでいません。

地熱発電のポテンシャルは凄いので、技術の進歩により活用が広がればいいですね。

関連企業

  • 三菱マテリアル
  • 出光興産
  • 新日本科学
  • 日鉄鉱業
  • 三井金属
  • 九州電力
  • Jパワー
  • 石油資源開発
  • 三菱ガス化学
  • JFE
  • 東芝
  • 富士電機

太陽光発電

太陽光発電
太陽光発電は、太陽光を化学エネルギーに変換する発電方法で、クリーンな発電方法です。
太陽光発電の発展は、半導体技術が鍵を握っています。
いかに太陽光からエネルギーを取り出せるか、それに大きく関わるのが半導体です。
現在のところ、エネルギー変換効率は20%が最大だそうです。
変換効率は、約30%が理論上の限界と言われています。

二酸化炭素の排出がゼロであるため、非常にクリーンな発電方法ですが、一方で気候に依存するということや、メガソーラー設置による森林の環境破壊などが懸念されています。

関連企業

  • オリックス
  • 京セラ
  • 昭和シェル石油
  • シャープ
  • NTTファシリティーズ
意外にも、昭和シェル石油という石油化学会社が太陽光発電を行っていますね。
昭和シェルの電力供給及び太陽光パネル販売の売上高は1145億円です。(2017年度)

風力発電

風力発電
風力を利用する発電で、二酸化炭素を排出しない非常にクリーンな発電方法です。
下のグラフが示す通り、世界中で導入数が飛躍的に増加しています。
再生エネルギーの中では、水力に次ぐ採算性であり、効率が良いとされています。
デメリットとしては、やはり気候に依存するということや、景観への影響、倒壊などの事故、生態系への影響などがあります。

風力発電(GWEC)

関連企業

  • コスモエネルギー
  • 中部電力
  • サミットウィンドパワー
  • 日本風力開発
  • 大阪ガス
  • Jパワー
  • ユーラスエナジー
  • 三菱重工
  • 安川電機
  • 日立製作所
  • 東芝
  • 日本電産
風量発電は海外で特に進んでいます。
アメリカの大手GEは火力発電用のタービンの販売は低迷してますが、風力発電装置などの再生エネルギー関連事業は拡大していて、17年度の売上高は約1.1兆円・事業利益は800億円規模でした。

参考資料

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