デジタルカメラで有名なオリンパスですが、スマホなどに市場を奪われる昨今、どのような経営方針で戦っていくのでしょうか?
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デジカメ分野は撤退?
オリンパスはデジタルカメラ分野で、キャノン、ニコンに次ぐ国内3番手のメーカーで、一般消費者にも知名度の高い有名なデジタルカメラのメーカーでした。
テレビCMでは「宮崎あおい」や、「本田圭佑」を起用するなど積極的な投資を行っていました。
加えて、デジタルカメラの『ミラーレス一眼レフ』というタイプの商品に関しては、これまでキャノンやニコンの参入がなく、競合があまりいなかったため、オリンパスの一人勝ちでした。
ところが、スマホの台頭によりデジタルカメラ市場は全盛期から8割も売上が減ってしまい、デジタルカメラの販売が完全に冷え切ってしまいました。
加えて『ミラーレス一眼レフ』に関してもキャノンとニコンが参入を決めたことにより、優位性が損なわれてしまいました。
そういった事情から、現在ではオリンパスのカメラ領域の売上は、実に全体の10%にも及びません。
医療分野にシフトチェンジしている
そういった理由でカメラ市場からは何としても抜け出さなければいけなかったオリンパスですが、その次の標的として定めたのが『医療・ヘルスケア分野』でした。
一般の消費者にはほとんど知られていませんが、今オリンパスは売上のほとんどを医療分野で稼いでいます。
確かにオリンパスは昔から胃カメラなどの医療分野に進出はしていたのですが、他の事業もそれなりに売上を伸ばしていました。
しかし現在は、売上の8割を医療分野で上げています。
特に『内視鏡』関連の売上が大きく、医療分野の売上の5割以上を占めます。
(他は外科手術で使う器具などが収益を上げています。)
そしてカメラ市場で稼ぐという戦略は、今後はもうやりそうもありません。
医療機器で稼ぐと言う流れは、今後も続きますし、むしろさらに加速します。
後半に紹介しますが、医療分野で人工知能と光学技術の融合も行っています。
繰り返しになりますが、2019年度の最終見通しでは、全売り上げの80%が医療機器となっており、次に続くのが顕微鏡などのサイエンス分野が10%となっています。
カメラ市場からは撤退しない
一般用のカメラ需要がここまで冷え込んでいる状況ですが、オリンパスはデジタルカメラ技術からの撤退はしません。
カメラ開発から様々なノウハウを学んだ経緯があるため、完全撤退はしたくないということです。
また企業イメージの影響もあると思います。
医療分野でのさらなる躍進~AIなどの活用~
先ほども述べたようにカメラ分野は、既にオリンパスにとって主流とはなっておらず、10%未満の売上です。
今後は成長市場であり、利益率もよい医療分野への傾倒をより一層強めることが予想されます。
エルピクセルへの出資
それを予感させる出来事の一つにベンチャー企業への出資がありました。
オリンパスは2018年に富士フィルムと共同で『エルピクセル』という東大生が作った画像解析に関するベンチャー企業に出資しました。
(総額30億円程度)
2016年に誕生した東大生発のこの会社は、デジタル画像解析技術に長けており、医師による医療行為をサポートします。
AIによる画像解析技術である『EIRL』が注目です。
ニコンやキャノンとともに、やはりオリンパスもAI技術の活用に舵を切ってきました。
Medi-Tateへの出資
その他には、イスラエル医療機器メーカーMedi-Tateへの出資を行いました。
それにより泌尿器医療での競争力を強化しました。
前立腺肥大症など。
オリンパス独自のディープラーニング技術
オリンパスが独自に開発したディープラーニング技術を使用し、呉医療センター・中国がんセンターとAI病理診断ソフトウェアの共同研究を実施。
そして、間違いなく近い将来の主役を担う技術となるでしょう。
まとめ
カメラ市場の冷え切りにより、オリンパスは同事業をかなり縮小しました。
今後はより医療に注力し、AIや各種画像処理技術を発展させて成長していきます。
ただしデジカメ事業からの完全撤退はせず、今後も残す決断をしました。
現在、競合他社のキャノンやニコンもやはり、AI技術を取り入れて医療分野に進出しており、オリンパスもさらに医療へ注力していくことが予想され、今後はより医療機器メーカーとしての存在感を増していくでしょう。
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