三菱商事が脱炭素に2030年までに2兆円投資する計画です。
内容は再エネ関連が大きく、風力、太陽光、水素、アンモニアなどのクリーンエネルギーへの投資です。
その他は脱炭素に間接的に寄与する天然ガスと銅へも投資額を増やします。
既にオランダのエネコを買収している三菱商事ですが、さらに脱炭素に本腰になることが鮮明になりました。
Contents
4つの成長戦略
三菱商事が今後資金を投入する4つの分野です。
再エネ | 発電事業で風力・太陽光など開発、電力の需給調整 |
金属資源 | 銅事業の拡充や電池材、ボーキサイトの強化 |
次世代エネルギー | 水素、アンモニアの大規模な供給網構築 |
天然ガス | 安定供給に向け、投資や増産を継続 |
(引用:日経新聞「三菱商事、脱炭素に2兆円 LNGは投資継続」)
再エネに2兆円、ほかの3つに3千億円~5千億円投じる計画です。
楽天証券での個人投資家説明会の寺田さんのお話とほとんど変化はないですね。
下記記事をご参照ください。
解説
天然ガス(LNG)について
ほぼ常識となりつつありますが、天然ガスは化石燃料の中で最もクリーンであり温室効果ガス発生量が相対的に少ない資源です。
水素を発生させることができるほか、CCUSによりその際にでた二酸化炭素を回収することもできるなど、様々な有効活用方法があります。
現在、需要がひっ迫しており、歴史的にも高値となっています。
(引用:investing.com)
今後も大なり小なりこの傾向は続くと予想されるので、天然ガス投資には賛成です。
銅について
銅はいろいろな電子部品に使われますが、特に「EV車(電気自動車)」の部品に多く使われます。
(ガソリン車に比べて4倍程度使うという話も。)
欧米では省エネの流れでEV車への転換が行われており、今後もこの流れは続きそうです。
(引用: 日経新聞 「〈グリーンメタルのいろは〉(1)銅 EVや再生エネ、用途広く」)
銅は需要が供給を上回り、需要ひっ迫の状況で、価格のアップサイドが見込めそうです。
(引用:investing.com)
重要なのが、新規の銅供給量が限定的であるため、今後も需要ひっ迫は続きそうです。
まとめ
三菱商事が2030年までに脱炭素関連で2兆円の投資を行う計画であることを発表しました。
風力、水素、アンモニア、天然ガス、銅と、次の1手としては非常に合理的な選択と思われます。