学生時代に吹奏楽部に入っていたり、ピアノを習っていた人などは、楽器メーカーに対して良いイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
私も大学時代からピアノを習い始めたのですが、ピアノについて知れば知るほどヤマハやカワイなどの企業に対する憧れのようなものを持つようになりました。
ヤマハ主催のコンクールなどに行ったりすると、「ここの社員の人は誇らしいだろうな~」などと勝手に思ったりします。
なので個人的にこの業界の企業はかなりリスペクトしています。
しかし、実際のところこれらのメーカーは企業としてはどうなのでしょうか。
この記事では「ヤマハ」、「河合楽器製作所」、「ローランド」の3社について就職・転職といった観点から見てみたいと思います。
平均年収・待遇
比較的バラつきがありますが、概ね平均年収は「高い」と言えます。
特に1位のヤマハについては899万円と、日本全体の平均年収と比較するとかなり上位に位置する額です。
1位:ヤマハ(899万円)
2位:ローランド(708万円)
3位:河合楽器製作所(648万円)
2019年四季報より抜粋
やはり待遇の面ではヤマハに分がありそうです。
ちなみに3年後離職率はヤマハは3.7%とかなり低い値になっている一方、河合楽器製作所では15.4%とかなり高い数値となっています。
(ローランドは今年度は不明だが前年度は0%)
採用人数
採用人数は会社の規模や知名度と比較するとかなり少ないのではないでしょうか。
1位のヤマハでも50名弱しか採用していません。
1位:ヤマハ(48名)
2位:河合楽器製作所(20名)
3位:ローランド(17名)
2019年四季報より抜粋
採用の内訳ですが、ヤマハの場合は48名中32名が修士理系でその他は大卒理系が4名/大卒文系が12名となっており、「理系」の採用が多くなっていることが分かります。
また、ローランドも17名中11名が理系(修士9名)であり、技術系の枠が多いものと推測されます。
一方、河合楽器製作所については、20名中8名のみが理系(修士4名)であり、比較的技術系の枠が少ないと言えます。
有給休暇取得日数
会社の働きやすさを分析するうえで「平均有給休暇」の取得日数は有益な情報です。
この数値によるとヤマハとローランドが河合楽器製作所を圧倒しています。
1位:ヤマハ(14.2日)
2位:ローランド(14.1日)
3位:河合楽器製作所(5.8日)
2019年四季報より抜粋
働きやすさランキング
総合すると
1位:ヤマハ
2位:ローランド
3位:河合楽器製作所
とランク付けできると思います。
待遇面において、ヤマハが他を圧倒しており、次いでローランド、最下位が河合楽器製作所となります。
特にヤマハと河合では平均年収に250万円程の差があることに加え3年後離職率も河合の方が4倍以上高い数値となっており、かなり差があります。
加えて有給取得日数も河合は5.8日とかなり低い一方、ヤマハは14.2日と高く、業界内で力関係が存在していることが分かります。(ヤマハ > カワイ)
ヤマハに入社するには
業界で見ると、ヤマハが最も良さそうですね。自動車業界で言うところの「トヨタ」という位置づけでしょうか。
ヤマハに入りたい人は、採用の多い理系の修士を出た方が良さそうです。
専門分野はオーディオなどの電子機器の開発が多いため電気・機械系の採用がある他、電子楽器などの組込みシステムの開発などを行うため情報系出身者の採用もあります。
また楽器材料やスピーカー材料などのの研究開発も行うため意外にも化学系の採用もあります。
ちなみに中途採用も実施しています。
DODAという転職サービスで求人が公開されています。(2018年5月19日時点)
募集要項で自分の専門とマッチする人はぜひ応募されてはどうでしょうか。
自分も将来的に興味あります。