化学フリーソフトとして有名なケムスケッチ。
このケムスケッチには様々な素晴らしい機能があります。
ここではいくつかの、使い勝手の良い便利な機能を紹介したいと思います。
今回はSMILESから構造式の自動描画です。
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構造式の自動描画の手順
ケムスケッチは自分で自由に構造式を描くことができる便利なツールです。
でも、複雑な化合物だと自力で構造式を描くのが難しかったり、描くのが面倒な時もあるかと思います。
描くのが面倒な複雑な化合物の例(スクロース=ヘキサパルミタート)
そんなときは、目的の化合物のSMILESを入力すれば、自動でケムスケッチが構造式を描画してくれます。(SMILESはGoogle検索「トルエン SMILES」などでもヒットしますし、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)のページなどから検索できます。)
SMILESの例
①酢酸エチルのSMILES: “CC(OCC)=O”
②D-グルコースのSMILES: “[H][C@]([C@]([H])(O)CO)(O)[C@@]([H])(O)C=O”
手順
では、構造式の自動描画の方法を示したいと思います。
以下の手順でケムスケッチが自動で構造式を出力してくれます。
- 描きたい化合物のSMILESをwikipwdiaやNITE検索等で入手する
- ケムスケッチの「Tools」タブをクリック
- その中の「Generate」をクリック
- 次に「Structure from SMILES」をクリック
- でてきた入力画面(Source Text)に、SMILESを入力する。
- 構造式がでてくるので、クリック
- 描画完了
実施例
実際に化合物を描画したいと思います。
まず「o-ジクロロベンゼン」を描きたいと思います。
o-ジクロロベンゼンのSMILESはwikipediaやNITEのページからClC1=C(C=CC=C1)Clであることがわかります。
これをコピーし、上記手順に従って入力します。
自動で描画されたo-ジクロロベンゼン
簡単に描くことができました。
もっと複雑な化合物も同じように簡単に描くことができます。
ケムスケッチは自分で構造式を描画することのできるソフトですが、描くのが大変だったり面倒な時もありますよね。その場合は、化合物のsmilesを入手して、それをケムスケッチに入力すればいいだけです!
ちなみに上記”スクロース=ヘキサパルミタート”のSMILESは
OC[C@](O[C@@H]1[C@H](OC(CCCCCCCCCCCCCCC)=O)[C@H]([C@@H]([C@@H](COC(CCCCCCCCCCCCCCC)=O)O1)OC(CCCCCCCCCCCCCCC)=O)OC(CCCCCCCCCCCCCCC)=O)([C@H]2OC(CCCCCCCCCCCCCCC)=O)O[C@@H]([C@H]2OC(CCCCCCCCCCCCCCC)=O)CO |
です!
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